2009年11月30日月曜日

祇園甲部歌舞練場、ハイアットリージェンシー、そして京都駅イルミネーション




本日11月29日、祇園甲部歌舞練場にて
杵屋禄宣改め『二代目杵屋勝禄襲名披露演奏会』がありました。
拙父の知人がでているとのこと、急遽楽屋御見舞いを届けに歌舞練場へ。
悲しいかな、チケットを購入するまでもなく、
襲名披露と着物美人の華やかな雰囲気だけを横目で味わいながら、
お見舞いを届けた後はそのまま三十三間堂の隣にあるハイアットリージェンシーへ。
なんと!!今日はいつもお世話になっている小島布水呼さんのディナーショーだったのです☆
受付のお手伝いをさせていただいたあとは、ステージ鑑賞。
中央のダンスホールでは、たくさんの方が社交ダンスを楽しまれています。
個性的なお客様を前に、素敵な衣装を着こなしながら、
笑顔でのびやかな歌声を披露される布水呼さん。
そしてその横には、ジュスカ・グランペールの高井ヒロアキさんのギターです。
”京都発、世界へ”と、バイオリンの広瀬まことさんとともに活動され、
クレモンティーヌをはじめ、夏川りみさん、GONTITIや葉加瀬太郎らさんと
コラボレーションされています。
的確な演奏技術、会場全体がきらきらして、弾む音色に満たされます。
聴いていると、本当に幸せな気分にさせていただけます。
音楽というものは魂でつむぎ出されるものなんだなあ、とつくづく実感。
和楽と洋楽、ジャンルはまったく違いますが、音楽はやっぱりみな同じですよね。
まだまだ未熟ではありますが、演奏を勉強している者にとって、
いろんなジャンルの様々な方の演奏を拝聴することは、学びの多い貴重な機会です。
もちろん自分自身の演奏も、いわずもがな、でありますが!!
最後に、京都駅でとても綺麗なイルミネーションに遭遇☆
気がつけばもう師走、クリスマスの季節ですねえ。
そしてキティちゃんの包帯を巻いた拙宅のまりなは、元気に回復中です♪

2009年11月23日月曜日

神無月 そして 新嘗祭


11/17は旧暦で10月1日、神無月の始まりです。この日は新月でもありました!神無月の語源は、神を祀る月であることから、「神の月」とされているようです。「無」は水無月と同じく、「の」をあらわす格助詞として用いられているようです。この時期島根県の出雲では、国中から神様達が集い、大会議を催されるとか。今ごろ天界では、神様達が集まって、人間界の様子を憂いながら、大宴会を繰り広げてらっしゃるのでしょうね!


そして皆様、この連休はいかがお過ごしでしたでしょうか?
3連休最終日の今日、11月23日は勤労感謝の日。
ですが、実は戦前まではこの日は新嘗祭という祝日だったそうです。

新嘗祭とは、秋に新穀を供えて神を祭る稲作儀礼。11月23日天皇五穀の新穀を天神地祇に勧め、また自らもこれを食して、その年の収穫を感謝する祭儀であり、宮中三殿の近くにある神嘉殿にて執り行われます。
日本では、古くから
五穀の収穫を祝う風習があり、 その年の収穫物は国家としてもそれからの一年を養う大切な蓄えとなることから、大事な行事として飛鳥時代皇極天皇の御代に始められたと伝えられているようです。

収穫を感謝することは即ち労働を感謝することと同じということで、戦後1948年、休日法で名前を変えて国民の休日に制定されました。

愛猫のまりなが大腿骨骨折、明日を手術に控えているため、今日のご参拝は中止しましたが、昨日からの雨もあがり抜けるような良い天気。神様も今年のお供えにさぞかしご満悦でしょうね♪

写真はびっこをひきながらも、ひとときの日向ぼっこを楽しむまりなです。明日の手術が成功しますように!!

2009年11月22日日曜日

以和為尊 法隆寺


神戸から訪れてきた親戚と両親とともに法隆寺へ。

1400年前に聖徳太子が建立したことでおなじみの法隆寺は、飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築で、西院伽藍と、東院伽藍に分けられた広大な境内には、飛鳥時代をはじめとする各時代の粋を集めた建築物が軒をつらねています。またたくさんの宝物類が保管されており、国宝・重要文化財に指定されたものだけでも約190件、点数にして2300余点に及んでいます。このように、世界的な仏教文化の宝庫として1993年12月には、ユネスコの世界文化遺産のリストに日本で初めて登録されています。
金堂の柱には、昇り竜と降り龍がうねっています





手洗いには、龍?それとも河童?!







古木に、歴史の深さを感じます。








そして夢殿では、特別公開中の聖徳太子等身大の秘仏救世観音を、百済観音堂では、はるかシルクロードの果てを彷彿とさせる優美で慈悲深い百済観音をご拝観。中国文化を色濃く残した天平文化に想いを馳せながら‥

「和を以って尊しと為す」
くにづくりにあたり、聖徳太子は、この言葉にどのような思いを託されたのでしょう?

あいにくの小雨日和でしたが、雨に濡れて紅葉が鮮やかに映えていました。

2009年11月18日水曜日

音羽山清水寺 ありがとうの夕べ・落葉忌献茶会



朝晩めっきり冷え込み北風が吹き始め、あんなに勢いのよかった太陽も、雲にかくれぎみのここ最近です。
かの有名な音羽山清水寺にお参りさせていただく機会が多いこの1週間でした。実はこの清水寺を建立するのに一役買った征夷大将軍で有名な坂上田村麻呂さんは、いつもお世話になっている和歌山高野山の守護神、丹生都比売神社の神官の家系であったそうです。この素敵なお宮はまたの機会にご紹介させていただきますね!今回はそんな偶然にちょっとしたご縁を感じつつ‥

時は、日いずる国がひとつ目の都から二つ目の都へ移る間をつなぐ時代に悠久の平和を願って生まれたお寺の話。
時代の腐敗を憂う一人の僧侶 
奈良から、啓示を受け、京へ向かう賢心
聖なる山にて時を待つ修行者 
聖なる水の湧く音羽山にて、修行する行叡居士
千年の都建設に命を奮う将軍
東北地方を平定し、平安京を導く坂上田村麻呂

この3人の出逢いがなければ、音羽山清水寺はこの世に存在せず、清水寺を創建した英雄 坂上田村麻呂公がいなければ平安京は成立が遅れたかもしれない。今年は、その英雄の生誕1200年のイブの年である。

そして、今回の開催日である11月11日は、今から、1225年前、京都が都になるきっかけとなる長岡京へ桓武天皇が遷都を実行した日でもある。

清水寺秋の特別貸切ライトアップ ~ありがとうの夕べ~


11/11、普段は一般公開されていない経堂にて、森管長の法話とコンサート、そしてライトアップイベントに先駆けて特別に清水寺の夜を満喫してきました。なぜかコンサートはエルビス・プレスリー、ご本尊と天井画の龍との組みあわせはかなり微妙でしたが、晩秋の澄み渡る新鮮な空気と紅葉、音羽の滝の清らかな水を身体いっぱいに楽しむことができました☆


そして11月16日、月照・信海両上人を祀る落葉忌にご列席させていただきました。安政5年11月16日、月照上人(1813-1858)が安政の大獄」をのがれ、西郷隆盛と薩摩の瀬戸に入水、上人は不帰の客となられました。翌年3月16日、小塚原の露と消えた実弟の信海上人(1818-1859)を併せ祀られています。
濃茶・薄茶の献茶の儀のあと、織部流による四つ頭茶礼が執り行われ、ご拝服させていただきました。織部流の方々によるお手前でしたが、中国からのしきたりの色濃いとても珍しいもので、四方にわかれたお茶席に、それぞれ四つ頭の方が清水寺のご紋のついたお干菓子と高槻に乗った茶碗をお盆で配り、拝服者は合掌してから中腰になってそれらをお盆から受け取ります。その後、湯差しと茶せんでそれぞれの茶碗に湯を注いで茶を点てていただく、その間拝服者は同じく中腰になって高槻に乗った茶碗を支えておくという、日本であって日本でないような、なんとも不思議な体験をさせていただきました。お茶の味は、苦味と甘味がほどよく調和し、なんとなく大陸の味を感じたのは私だけでしょうか‥?!

お茶席の間、撮影したくてもできないうずうずから開放され、参道の脇に咲く美しい八重椿におもわずパチリ!!

2009年11月4日水曜日


春のような夏のような、不思議な太陽の暖かさを感じる最近でしたが、
ここ京都もようやく11月らしい冷え込みが訪れました。
とはいっても、日中の太陽の陽射しの強さと暖かさは高原にいるかのよう。

皆様、お変わりはございませんか?
くれぐれも、お身体冷やさぬようご自愛くださいませ!
秋といえば月が美しい季節。
日本には古くから秋の月を愛でる「お月見」の風習がありますね。有名なのは旧暦8月15日の「十五夜(中秋の名月)」。十五夜の月見は、遣唐使によって中国から日本へ伝わり、風流を好んだ平安貴族の間で流行したのがはじまりといわれています。現在でも十五夜は秋の風物詩として馴染みがありますが、秋のお月見は十五夜だけではないようです。

十五夜と同じように、昔から日本で楽しまれた月には「十三夜」があります。これは、旧暦9月13日の月のこと。満月手前の少し欠けた状態は、まさに「完成されていない美しさ」をたたえているのでしょうね。
そして、主に東日本を中心に愛でられているのが、旧暦10月10日の十日夜(とおかんや)。この時期には刈り入れが終わることから、田の神様が山に帰るとされ、お祭り(収穫祭)が行われていましたが、やがて秋の月見の風習と習合したようです。
旧暦の日付を、今年のカレンダーに置き換えてみると、十五夜は10月3日(土)、十三夜は10月30日(金)、十日夜は11月26日(木)。十五夜、十三夜、十日夜の月見を「三月見」といって、三夜とも晴れて月を見ることができると縁起がいいといわれているようですよ☆

さらに今年は、1969年に人類が月に降り立ってから40周年、月にご縁のある年のようです。

秋の夜長、澄んだ夜空に煌々と輝く月を眺めながら、
宇宙の片隅の地球に一番近い天体、
かぐや姫の故郷に想いを馳せてみるのはいかがでしょうか?

2009年11月1日日曜日

一弦琴演奏会

爽やかな秋晴れのもと、三十三間堂法住寺にて、一弦琴の演奏会が行われました。

桓武天皇の時代の書物にその存在が記録され、江戸時代までは公家や武家のたしなみとして親しまれてきた一弦琴、今では数える程度の演奏者しかいらっしゃいません。

昨年知人に誘われて、初めてその音色に触れて以来、そのシンプルでかつ複雑な音色は耳から離れることがありません。琴であって琵琶のような‥枯れたようで澄んでいる、とても趣のある音色です。

大西一叡先生の演奏される”泊仙操”、京都白川の山中にこもっている仙人が、四季の移り変わりを綴った演目です。春は鳥、夏は水、秋は虫、冬は枯れ葉の音を、一弦の音で見事に弾き語ります。


春は梢に ももどりの さへづる声も のどかなり

夏は谷間に 真清水の 岩にせかるる 音涼し

秋は草葉の 夕露に あはれを添ふる  虫の声

冬は時雨の 降るなべに 落つる水の葉の 音わびし

いつか冬暮れ また春に

立ちかへり 立ちかへり

渓壑の興 かぎり知られず


写真は稽古生の前平容子様 一弦琴とともに